西洋梨の栄養と健康効果

西洋梨の栄養と効能

西洋梨と和梨は栄養成分についてもかなり似ています。ただ、西洋梨の方がやや甘く水分率が少ないのでカロリーは僅かに多くなります。


西洋梨可食部100gあたりの成分(五訂日本食品標準成分表)では、エネルギー54kcal、水分84.9g、たんぱく質0.3g、脂質0.1g、炭水化物14.4g、灰分0.3g、食物繊維1.9gとなっており、ビタミンについてはちょっと少ないのですが、E0.3mg、B10.02mg、B20.01mg、ナイアシン0.2mg、B60.02mg、葉酸4μg、パントテン酸0.09mg、C3mgとなっています。


無機質では、カリウム140mg、カルシウム5mg、マグネシウム4mg、リン13mg、鉄0.1mgとなります。こうしてみるとカリウムがとても多く含まれていることがわかります。この点については和梨も中国梨も共通です。カリウムは身体からナトリウムを排出する作用があるため、高血圧症の人には効果的だとされています。


また、ナトリウム自体は汗といっしょに流失してしまいがちなので、残暑の時期に汗をかいた時の補給に最適です。


更に梨類共通ですが、タンパク質を分解するプロテアーゼ(消化酵素)も含んでいるので、調理に使うと肉を柔らかくするのに有効で、食後のデザートに食べる事でも消化を助け、るので、実はデザートには最適なのです。


また、「夏バテ回復」には疲労回復に有効なアミノ酸(アスパラギン酸)が140mg(100g中)含まれているので有効です。咳止め、解熱効果もあります。これは梨のソルビトールが甘くて冷涼感のある糖アルコールだからです。